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【速報】名古屋大学 文系 | 2015年大学入試数学

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●2015年大学入試数学評価を書いていきます。今回は名古屋大学(文系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

国公立が試験を開始しました。同時開始なので、すべての大学を即日UP出来ませんが、今の時期は、国公立ラッシュのエントリーになると思います^^;

2015年 大学入試数学の評価を書いていきます。

2015大学入試シリーズ第35弾。
国立シリーズ、第12弾。

名古屋大学(文系)
です。


問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


難易度の指標は、こんな感じです。


 

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。

E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。



したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。




名古屋大学 文系数学 
(試験時間90分、3問)


全体総評・合格ライン

昨年とほぼ変化なしです。第1問、第2問、第3問ともに小問で刻まれており、出来ることろから手をつけつつ進み、残り時間で手つけていく、という手法の取れるセット。第1問は文系にしては計算量が多く、第2問、第3問は理系より穏やかになっていますが、共通問題です。


試験時間90分に対し、
目標解答時間合計は85分。(昨年は95分)

量としては適量。第1問の文字計算は文系には少ししんどいかもしれないです。


■合格ラインですが、

第1問はキー問題。1問1問確実に計算していけば結果も比較的すっきりし、最後までいけるが、どこかで詰まると、その後崩れてしまう。

第2問は理系より少し穏やか目の確率。(3)はキー問題。漸化式を作れば解決するが、(2)までの解き方によって気づきいやすさが変わる。


第3問も理系共通ですが、(1)の誘導があるおかげで、(2)が気がつきやすくなっており、難易度ダウン。ここは取りたい。



第3問をおさえ、第1、2問はともに(2)まで。残り時間でどこまで手がつくか。合わせて2完弱あればいいでしょう。60%~65%ぐらいでしょうか。






☆第1問・・・図形と式(円、接線)、周の長さの最小値(BC、35分、Lv.2)


昨年に引き続き、また「円外の点から円に引いた接線」の問題です。(←昨年の文章そのまま^^;) 今年はx軸を含めて3本の接線によって外接三角形を作り、その週の長さを求めます。

前半は原則が使えますので、解けるでしょう。円外から引いた接線はこちらの原則です。


Principle Piece Ⅱ-39円外からの接線
[1] 接線、接点を設定し、それがPを通る
[2] 接点は円周上

(Principle Piece 数学Ⅱ 図形と式 p.34)


なお、x軸に垂直な線x=1もあり得ますので、解くときは y=・・・の形においてから、最後に分母を払うといいでしょう。



(2)は(1)が出れば、b→-aに置き換えて連立するだけです。ちょっと文字計算要りますが、ここまでは頑張りたい。


(3)からは差が出るでしょう。円からみれば三角形に内接していますので、頂点から接線までの距離が等しいことを利用すれば、あと必要なのは「R」からの接点までの距離のみです。そしてこれには原則がありますね^^

Principle Piece Ⅱ-46円外点からの接線の長さ→三平方で

(Principle Piece 数学Ⅱ 図形と式 p.34)


Rと中心(0,1)との距離を斜辺とする直角三角形が見えますし、片方は半径の1ですね。


(3)が出れば(4)は簡単です。abが分子分母にありますが、帯分数表示しましょう。分数式を吟味する際の究極原則ですね^^

ULTIMATE Principle Piece 7分数式では(分子の次数)<(分母の次数)となるように





※KATSUYAの解いた感想

文字が2文字で、接線と接線の交点。なんか理系でもこんなんあったな。こっちはこっちで、円やから結構めんどくさそう。(3)はRからの接点の三平方計算が少しメンドウ。結果は整理するときれいやけど、処理能力が結構問われている。(4)はサービス問題かな^^ 解答時間22分。









☆第2問・・・確率、点の移動、漸化式(BC、30分、Lv.2)


ルールは理系同様の設定で、(2)まで共通。(3)は文系と理系で別ですが、文系は漸化式が立てやすい(はず?)です。ただ、(2)までをどのように解いたかで決まりそうです。1回から6回まで動かしたときの各点への移動確率を全て表形式で書いた人は、たぶん規則が見えます。偶数回やって1/2なんだろうな、と思えるので、漸化式がたてられるでしょう。


6回の移動の仕方で(全てだと64通り、うち最初は必ず「+」になる、などいくつかは排除可能)整理した人は見えづらかったかもしれません。


ただ、おそらく後者の方が多いと思います(私も後者です)ので、漸化式の正答率は低いと予想されます。


確率と漸化式については、3点セットです。

一応ですが、お馴染みの3点セットを載せておきます。


Principle Piece A-40n回目とn+1回目を詳しく見る


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)


今回は、偶数回に注目してますので、2n回と2n+2回目、とかがいいです。今年は、このタイプを多く見かけます。



Principle Piece A-41求める必要のない部分も文字で設定する


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)


Pn(3)の他に、Pn(1)とPn(5)を置くと見えます^^


Principle Piece A-42対称性や、確率の和が1であることを利用して文字を減らす


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)


今回は対称性はありませんが、和が1というのが非常にきいてきましたね^^




※KATSUYAの解いた感想

(3)のみやりました。これなら漸化式だな。あと1か5にしかとまらないから、遷移図を書いて漸化式を立て、おお、1/2で一定なのかと気づく。(1)で1回目から調べていれば気づけるんだろう。解答時間8分((3)のみ)。










第3問・・・4次方程式の作成と、その解(B、20分、Lv.2)


理系と一部共通です。(1)の計算がある分、ラクです^^(2)と(3)が理系の(1)、(2)と同じ。理系の(3)はありませんので、大小比較計算もなく、難易度は下がっています。



詳細は理系の方をご覧下さい。(1個前のエントリーです。)






対策

名大文系は理系同様に、じっくり思考パターンです。典型パターンは確実に得点するための量をこなした演習に加え、みたことのない創作問題に対して、適切に原則を引っ張り出してくるための、じっくり思考練習もしておく必要がありますね。^^ 図形問題は意欲的なものが多いので、普段からいろんな図形に触れ、どのような時にどのような手法が使えるのか、よく整理しておきましょう。


過去の名大の評価も参考にしてください。



>> 2010年の名大 文系 数学
>> 2011年の名大 文系 数学
>> 2012年の名大 文系 数学
>> 2013年の名大 文系 数学
>> 2014年の名大 文系 数学



以上です^^  次回は、北海道大学(理系)です。




>> 他の大学も見てみる




■関連するPrinciple Piece■

★ 数学Ⅱ 図形と式 (第1問)

★ 数学A 確率 (第2問)
★ 数学A 集合と場合の数 (第2問)




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