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Channel: 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集
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【速報】京都大学 理系 | 2015年大学入試数学

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●2015年大学入試数学評価を書いていきます。今回は京都大学(理系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

国公立が試験を開始しました。同時開始なので、すべての大学を即日UP出来ませんが、今の時期は、国公立ラッシュのエントリーになると思います^^;

2015年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2015大学入試シリーズ第26弾。

国立シリーズ、第3弾。



京都大学(理系)です。


問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、

典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


難易度の指標は、こんな感じです。


 

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。

E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。



したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。




京都大学 理系数学 
(試験時間150分、6問)


全体総評・合格ライン

難易度は、変化なしです。第5問に大物系の論証問題が入っていますが、他は取りやすいものもあります。第2、4、6問など全体的に誘導が少ないので、自分で何をすればよいか設定していく必要があります。



試験時間150分に対し、
目標解答時間合計は195分。(昨年は175分)


昨年より伸びていますが、第5問のせいです。ここをそうそうに見切りをつけてしまえば、第2問や第6問を考えて得点できたと思います。



■合格ラインですが、

第1問は簡単な体積計算。式には少しひねりがありますが、ここは落とせません。
第2問は、キー問題。自分で何を設定していくのかが問われます。
第3問は、誘導に従って計算していきますが、(2)はa(n)→∞をきちんと言えたかどうか。ここもキー問題。
第4問は、類題経験もありそうなパターンで、本学受験者ならばしっかり取りたい。
第5問は捨て問確定でいいでしょう。
第6問の確率はキー問題。東大ほどではないですが、昨年より難易度があがっています。


第1、4問は確保+第2問か第6問のどちらかを確保。残った時間で第3問が完答できれば安全圏かと。60~65%ぐらいでしょうか。


医学部なら第2問、第6問はとるべきなので、70%欲しいところ。




第1問・・・積分、回転体の体積(AB、15分、Lv.1)

基本的な体積計算です。交点の角度からして「求まるのか」と思ってしまいがちですが、2乗して積分するので、角度は上がって行きますし、最終的にはきちんと代入すれば求められます。ただの計算なので、特筆すべきことはありません。


※KATSUYAの解いた感想

基本^^ カリカリ計算して終了。計算するだけやから、正確かつ迅速に。解答時間7分。








☆第2問・・・四角形の面積の最小値 (BC、25分、Lv.2)


半径1の円に外接し、2つ以上が90度となる四角形の面積の最小値です。誘導があまりないので、自分で設定していきます。向かい合う角度が90度なのか、隣り合う角度が90度なのかで分けます。


円が内接しているときは、「頂点から接点までの距離が等しい」という事実を存分に使いましょう。中心と接点を結ぶという基本も忘れずに。これらを守れば、条件式もすぐに出ると思います。面積は相加相乗が早いですね^^ 




※KATSUYAの解いた感想

誘導なし。東工大タイプの問題。軸分けとかに比べると、図形の場合分けは政党率が下がりそう。解答時間14分。










第3問・・・微分法の応用、極限(BC、25分、Lv.2)

接線との交点を次々にとっていくという、よくある設定の問題です。(1)で誘導もありますので、a(n+1)とa(n)の関係は割とすぐに出せると思います。


(1)は、曲線外の点から引いた接線ですので、先に接点を設定します。



Principle Piece II-37「通る」よりも「接する」に着目


(Principle Piece 数学II 図形と式 pp.26-28)


(2)では、a(n+1)とa(n)の差が1以上あることから、a(n)>nなので、が∞になることが言えます。ここが一番の評価ポイントになりますので、これを断りなく∞と書いてしまうと、答えがあっていていも大きく引かれるでしょう。




※KATSUYAの解いた感想

これは典型パターンかな。(1)は接点「t」を設定して、a=(tの式)とする。単調増加で-∞~∞へ行くことを示して終了。(2)はとりあえず関係式を出して引く。1+正やから1以上ずつ増えるのか。じゃあanは∞にいくから、極限は取れるな^^ 解答時間12分。











☆第4問・・・cosの最大値、正四面体(B、20分、Lv.2)


正四面体の3点からなる角度のcosの最大値です。立体ですし、cosと内積は相性がいいですから、こう聞かれたらベクトルですね^^


Principle Piece B-30なす角の最大・最小
[1] ベクトルの内積を用いてcos
[2] 傾きを用いてtan


(Principle Piece 数学B ベクトル pp.27-28)



空間ではtanは使いにくいですし、そもそもcosを聞いていますから、今回は間違いなく[1]です。

cosの式は√が入りますが、2乗するまでもなく、そのまま微分して問題ないでしょう。変に変形すると、最後に戻すの忘れますので、出来るならそのままで。





※KATSUYAの解いた感想

これもよく見かけるパターンかな。誘導はないけど、割と普通な問題が続く。ベクトルを設定し、内積計算へ。微分して終了。解答時間11分。









☆第5問-整数(倍数)(DE、80分、Lv.MAX)


大物の論証問題です。「そりゃーそうだろうな」と思うような事実なのですが、係数が「実数」だとかなり証明は辛いです。個の問題に、極限の考え方が必要だと気づくのは本番では(本番でなくても)至難の業です。


イメージ的には、あまりがもし存在するとすれば、そのあまりはg(n)で割っていきます。nはいくらでも大きく取れますから、いつかは1より小さくなってしまうはずだから、整数でないことがそのうち出てくるだろう、という感じです。しかし、係数が実数であるため、通分した結果うまく整数になるかもしれませんし、スッキリとした答案を書くのは至難の業でしょう。




※KATUSYAの解いた感想

えっと・・・係数は実数だから、あまり関係ないな。商とあまりをとりあえず設定。割った時にあまり÷g(x)の部分がゼロにならないダメって言えばいいのね。nが十分大きくなっても整数だから、、、これは極限使わないと無理やな^^; でもどのタイミングで使うか。。(40分以上思考) nとn+1の差で出そうやな。なんとかできたが、論証として穴がない自信はあまりない。(K塾とほぼ変わらなかったので、たぶん大丈夫。)解答時間54分。










☆第6問-確率、漸化式(C、30分、Lv.2)

今年は最後に漸化式と確率の問題がきました。東大よりも設定はシンプルなので東大よりは簡単ですが、昨年に比べると漸化式が立ちづらいと思います。東大、京大ともに確率は難易度UPです。


一応ですが、お馴染みの3点セットを載せておきます。


Principle Piece A-40n回目とn+1回目を詳しく見る


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)




Principle Piece A-41求める必要のない部分も文字で設定する


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)


東大と同じように、x(n)<2/3 を、さらに0~1/3 と1/3~2/3 に分けるという方法をとらないと、うまく遷移図がかけません。
なぜ1/3で分けるか、ですが、f(1)を選んだときに2/3 を超えるかどうかの境目となっています。なお、f(0)を選んだら、間違いなく2/3を下回ります。


Principle Piece A-42対称性や、確率の和が1であることを利用して文字を減らす


(Principle Piece 数学A 確率 pp.39~43)


式をじっと眺めると、帰納的に0~1/3と2/3~0は確率が同じだと言えますので、これに気づけば最後まで行けたでしょう。


なお、0との中間をとるのがf(0)、1との中間をとるのがf(1)です。1/2から始めていますから、たしかに等しいはずですね^^




※KATUSYAの解いた感想

京大も今年は確率は考えさせられるな。求めさせる確率をさらに分割しないといけない、という点では東大と同じ。こちらの方が気づきやすい。解答時間14分。






対策

ここ最近は誘導が少ないタイプの問題も多いので、自分で設定していく能力を養っていく必要があります。とはいえ、難問ばかりやってもしょうがないですので、まずは基礎パターンの習得からです。

チャート式等の参考書で、典型問題をⅢCまでなるべく早い段階で終了させる必要があります。メドとしては、高3の夏までに、ⅢCを終了させておきたいところ。

ⅠⅡABはすでに終了しているでしょうから、こちらはレベルを上げてⅢCの典型演習と並行で、質を高める演習をしておく必要があります。

夏休み中、あるいは夏が終わってからは、入試問題集等で全分野のレベルUPをしていきましょう。


過去問はかなり前のものからありますが、あまり前のものは難しいです(~2003あたりまで)ので、適当な時期につまみぐいしてもOK。最新5ヵ年分ぐらいを、センター後にやるといいでしょう。



お勧めの問題集等は、過去の批評を見てください。


>> 2010年の京都大学(理系)数学
>> 
2011年の京都大学(理系)数学
>> 2012年の京都大学(理系)数学
>> 2013年の京都大学(理系)数学
>> 2014年の京都大学(理系)数学


以上です^^  次回は、京都大学(文系)です。



>> 今年の他の大学も見てみる


■関連するPrinciple Piece■

★ 数学Ⅲ 積分(第1問)

★ 数学II 図形と式 (第3問)

★ 数学B ベクトル(第4問)

★ 数学B 数列 (第6問、第6問)
★ 数学A  確率 (第6問)



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