Quantcast
Channel: 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1670

【センター 過去問】数学IA 2006年

$
0
0
【センター試験 数学ⅠA 過去問 難易度解説 2006年】
(解き終わってから見てくださいね^^)

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。KATSUYAです^^


2011年よりセンター試験、および難関大2次試験ついて、数学の難易度についての解説を行っていますが、センター試験については、それを2010年以前も行って欲しいという要望がありましたので、新しい年からさかのぼっていくことにします。



【注意】
難易度は、KATSUYAの個人的見解となります。「自分ができなかった年の難易度が簡単だったら凹む」という人は、ご覧にならないことをオススメします。



評価指標

1.難易度 A(易)~E(難)

2.パターンレベル 
 Lv.1(習得していて当たり前)
 Lv.2(習得していないと、差をつけられる可能性がある)
 
Lv.3(習得していなくてもしょうがない)

3.解答するまでの標準的な時間



です。これら3点から、各問題ごとにコメントしていきたいと思います。

センター試験数学Ⅰ・A(2006年)


■客観的指標
まずは、1997年からの平均点推移を掲載しておきます。赤丸は平均点の高かった年ベスト4青丸は平均点の低かった年ベスト4です。

(データを元にKATSUYAが作成 グラフの転載可)

今回の2006年は、62.36点となっています。点数から見ると、例年並みの難易度になります。


■全体評価

第2問は主力の解の配置・軸分けがともになく、易化。第3問はマイナーな立体図形でしたが、平面幾何の絡みがうすく、こちらもやや易化。第4問の確率は全事象が多いことに加えて誘導が不親切で、後半全滅の恐れあり。全体として平年並み。




■目標解答時間・・・・60分

全体的に計算量が少なめの印象で、時間的には間に合ったと思います。やや難の確率が最後に位置していることもあり、取れるところはしっかり取れたのではないでしょうか。






第1問[1] (2次方程式の解、√の評価、対称式の値、A(例年比やや易)、6分)

2次方程式の解について吟味する問題。√の評価と、対称式の値で、センター試験としては典型的で扱いやすかったと思います。

対称式については、必ず原則をおさえておくようにしておきましょう。



Principle Piece I-14x, 1/x の対称式は x+1/x が分かればOK
(Principle Piece 数学I 2次関数 pp.39~41)








第1問[2] (有理数と無理数、必要と十分、命題の真偽 AB(例年比やや易)、6分)

有理数と無理数に関する命題の真偽に関する問題で、知っている人にとっては非常に典型的な問題でした。この手の問題では、√2と-√2 などが反例となる可能性が高く、本問もこれでクリアできます^^

最後の真偽は、もとの命題と対偶の命題は一致しますので、あとは逆だけ調べればOKですね^^








第2問(2次不等式、平行移動、最大・最小、B(例年比やや易)、12分)

2006年はかなり穏やかな2次関数で軸分けや解の配置がありませんでした。平行移動は文字が多めでしたが、y=f(x-a)+b さえ使えれば問題ありませんね。

後半もx=ー2のときのyと、x=3のときのyが等しいという方程式を立てれば、簡単にaは出せます。最後の最大、最小も数字が全て分かっており、量も少なめでしたね。

なお、後半のaを出す問題ですが、x=ー2とx=3 で値が等しいなら、その真ん中であるx=1/2が軸になることからも a の値は出せます^^
こちらの方が少し早いでしょう。














第3問(立体図形、直方体、内心、余弦定理、面積、体積、B(例年比やや易)、15分)

今回は直方体が題材でしたが、普段より平面幾何の要素が少なく、比較的優しかったと思われます。2006年は当時の新課程一発目の年であり、抑えられた可能性があります。旧課程の人は三角比のみの問題を解くこともあり、平等性を重視した??


前半はひたすら3平方で対角線やら直方体の辺を求めていけば出ます。cos出して面積出す手順も、お決まりです^^



Principle Piece I-423辺から角度を出すなら変形余弦で
(Principle Piece 数学I 三角比 pp.22~23)



Principle Piece I-473辺から面積
変形余弦でcos → 相互関係でsin → 面積高式
(Principle Piece 数学I 三角比 pp.29~30)


後半は、内心絡みですが、ただの角の2当分線ですから、長さの比をどんどん求めていけば出ます。PF:PRをPR:RF(内分比)と勘違いしないように。長さの比の問題では、よく点を見るようにしましょう。

最後のEAPRを求めるポイントですが、単純に△AFHと△ARPの面積比を聞いているだけです。Eを頂点とする四面体とみなせば、E-AFHとE-ARPは高さが共通ですから、E-AFH(3辺直交型なので一瞬で出せる)と底面積比で出せます^^


2006年は、わかっている人にとっては最後まで骨のない問題でしたね。










第4問(カードの数字の大小と確率、期待値、B(例年比やや難)、15分)

4人が引いたカードの数字に関する問題です。前半の(1)、(2)当然のように稼いで欲しいところですが、類題経験がないとこれも難しい。

(1)はこちらの原則に従いましょう。

Principle Piece A-27最大値、最小値の考え方
[1] 最大が5=(どれも5「以下」)- (どれも4「以下」)
[2] 最小が3=(どれも3「以上」)- どれも4「以上」)
(Principle Piece 数学A 確率 pp.10~11)

(2)では、大小が決まっているなら数字を「選べば」、その大小に従って順番が決まりますので、「C」の出番になります。dはなんでもいいので、×4をするのを忘れないように。


後半では、ルールは普通ですが、計算では意外と求めにくい場合の数です。全事象がそこまで多いわけではないので、最初は調査しながら規則を見つけていくのが正解でしたね^^

センター試験の確率では、「調査しながら規則を見つけていく」ことでうまく解けるタイプのものが多いので、調査するものだと思って望みましょう。




※「ここはこんな風に考えて出した!」という人は、どんどんコメントください。数学は、他の人の解き方を聞くことで伸びる科目です^^
(承認制なので反映までに時間がかかります。ご了承ください)







■対策

レベル的には、教科書の章末問題レベルです。そのレベルの問題を、いかに素早く解くかがカギになってきます。


まずは教科書傍用問題集などで、すべての分野をまんべんなく学習しましょう。


教科書であれば節末、章末問題を、傍用問題集であればA問題とB問題の*マークあたりを解くといいでしょう。



計算力がものを言います。どの単元も、まんべんなく少しずつ問われますから、すべての計算を素早く計算する習慣を普段から身に付けておいてください。


2次で数学がいる人は、特に意識する必要はありません。

2次の対策がそのままセンターの勉強になってます。過去問や模試などで、形式になれることだけしておくといいでしょう。




【必読!! 新課程で受験する皆さんへ】


第3問のような、平面図形と三角比の融合は2015年度センター試験には出ません。みなさんが受ける試験は、数学Ⅰから「三角比」のみ、数学Aから選択で「平面図形」のみとなります。ですので、過去問の第3問で取れなかった人は、悲観するには及びません。 なお、期待値も出ませんが、条件付き確率は出ます。





■関連記事■

 数Ⅰ・Aをもう一度おさらいする


■関連するPrinciple Piece■

 Principle Piece 数学Ⅰ 方程式と不等式
 (第1問[1]対応)

 Principle Piece 数学A 論理と集合
 (第1問[2]対応)

 
Principle Piece 数学Ⅰ 2次関数
 (第2問対応)

 Principle Piece 数学Ⅰ 三角比
 (第3問対応)

 
Principle Piece 数学A 集合と場合の数
 (第4問対応)

 Principle Piece 数学A 確率
 (第4問対応)

 Principle Piece 数学A 整数
 (新課程対応)

 Principle Piece 数学A 平面幾何
 (新課程対応、(旧課程は第3問対応))


※なお、来年以降受験する人は、課程が変わりますので、出題内容をよく確認してから、ご購入ください。(三角比+平面幾何の融合はなくなりますよ!)



※受験ランキングに参加しています。「役に立った」という方は、クリックしていただると、すごくうれしいです^^/


 



Viewing all articles
Browse latest Browse all 1670

Trending Articles