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先日の、2016年 良問BEST10 の第1位の問題の解答です^^
(東京大 理系 2016)
今年のBEST1位は、東大理系から選びました。東大が大好きな、空間図形の問題です。
回転体などの体積を積分で求める問題は多くの大学で出題されています。この手の問題では、「1.どんな式」を「2.どこからどこまで積分するか」を判断し、「3.正しく計算」ことで正解にたどり着けます。
東大もこの例には漏れませんが、「1.どんな式を」、および「3.正しく計算」の部分が非常に高度に要求されることが特徴的です。
図形的にも、数式的にもきっちりと考察していかないと完答は難しいでしょう。
まずは、立体がz軸回転体であることを見抜きます。回転体である場合は、平面に帰着できますので、一般性を失わずに分かりやすい座標に設定できます。
まずは、条件に従ってABを動かしてみて、CBがどの辺を動くかを図示してみましょう。それをz軸回転しますので、その際にどのように式を立てれば積分ができるかを考えます。
私は、Cが固定されていることと、CBの動き方を見て、極方程式が妥当と判断しています。xとzの関係を出す場合は、x=(zの式)にすることを目標にしましょう。
極方程式で表す場合は、rとθの関係は比較的ラクに出ますが、その後の体積は媒介変数型の体積になりますので、その計算が比較的煩雑です。三角関数が大量に出てきていますが、tanの扱いや、下記原則を守って粘り強く計算を続けるしかありません。
(拙著シリーズ(白) 数学III 積分法の応用 p.14-16)
tanθの積分で詰まってしまった場合は、tanθ、tan^2θ、1/tanθ、1/tan^2θ の積分の仕方を復習・整理しておきましょう。
空間図形の把握、領域の境界の条件の数式処理、および積分計算をバランスよく、かつ高度に要求する姿勢は私が受験したときから変わっていません。このタイプの問題を、質を落とさずに出し続ける東大に敬意を表し、本問を1位とさせていただきました^^
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
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