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先日の、2016年 良問BEST10 の第2位の問題の解答です^^
(北海道大 後期 理系2016)
総合的な図形問題です。三角形が領域の内部にある条件ということで、「図形的考察→立式」の過程をただしく踏まないと、全く手が付かないか、手がついても計算量が膨れますので、完答できた人はほとんどいないと思われます。
(1)ですが、座標と不等式領域を見て、点Aは領域の下の境界線、Bは領域の上の境界線上にあることを見抜きます。ここは出来たと思います。
次に、0<a<2であることの意味を考えます。0だとAとOが一致してしまうのでこれはいいでしょう。a=2のときは、OAが上の境界線と接してしまうので、問題文の条件は、OAは領域内に入る条件を示唆しています。
したがって、OB、ABが境界内にある条件を考えればよい、ということになります。OBについては、直前の考察が役に立ちます。仮にa=2とした場合に接してしまうその点は|x|=1です。もしBのx座標が|x|>1のとき(ここは図形的に考察)、OBは放物線と2点で交わりますので、線分の一部が領域の外に出ます。したがって、-1≦b≦1ということになります。
ABもOB同様に、接するときを出して、「それより図形的にどうなっていればよいか」を考えるのがよいでしょう。このとき、接点はBですから、Bから考えます。「通る」よりも「接する」ですよね^^
(拙著シリーズ(白) 数学II 図形と式 p.26-28、究極原則に変更)
Bにおける接線がAを通るとしたときの、AとBの位置関係を考えます。Bがこの位置よりどうなっていればいいかを考えれば、答えは出ますね^^
なお、ABを通る直線の式と上の境界を連立して判別式=0でも出来ますが、かなりの計算量になります。
(2)は、(1)の条件の下での面積の式の最大値です。ここからは数式的に処理できますが、2変数関数なので、1文字固定です。(1)の聞き方からしても「a」固定がなんとなく見えますね。
軸のx=a/2が、(1)で足した条件のa-1≦b≦1の真ん中である事に気づくと、さくさく進みそうです。最大は両端で起こります。あとは、その中でaを動かせばOKです。
ただし、途中で絶対値を外す際の議論など、細かいことに気を配る必要があります。ただし、そこでもたついているとほとんど点数はないでしょう。
多少は減点覚悟で、1文字固定の解答を仕上げるほうが点数があるかもしれません。
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
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