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先日の、2016年良問BEST10の第10位の問題の解答です^^
(一橋大 2016)
表記はベクトルですが、内容的にはほとんどベクトルではありません。ほとんど数字が設定されておらず、方針の立ちにくい問題ですが、こちらの原則をまずは思い出すべきです。
(拙著シリーズ(白) 数学B ベクトル p.22-24)
三角形では、2辺と間の角が決まれば決定します。ベクトルの場合は、大きさと内積がこれにあたります。
本問は角度のみ与えられていますので、2つの大きさを指定すれば式がたてられます。式は分数式と少し複雑で、ここからが第2関門です。
分数式はよく見るとどちらも2次式で、しかも同時式(あるいは斉次式といいます)です。よって、比で置き換えることによって、文字を1文字減らすことが出来ます。適用範囲の広い究極原則です。
1文字で置き換えた式は、xの2次式に関する分数式です。理系であれば別解のように微分すれば済みますが、そうでない場合は解のように、存在範囲に持ち込む必要があります。1度でも経験していれば出来る問題ですが、2次/2次については扱いが少なく、差がついたでしょう。
存在範囲については、数学Iの原則を用いるか、数学IIの原則を用いるかの2択です。
(拙著シリーズ(白) 数学I 2次関数 p.44)
(拙著シリーズ(白) 数学II 複素数と方程式 p.20)
x^2の係数が正か負かでも様子が変わりますので、最後まで気を抜けない問題です。一橋らしいですね。
※なお、2次/2次の場合は、式変形によって相加・相乗に持っていくことも可能ですが、取りうる値の「範囲」まで聞かれているので、文系の範囲では難しく(出来なくはないですが)、今回は選択していません。
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
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