●2014年大学入試数学評価を書いていきます。今回は北海道大学(理系)【後期】です。
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
2014年 大学入試数学の評価を書いていきます。
2014年大学入試シリーズ第51弾。
国立シリーズ、第30弾。
北海道大学(理系)【後期】です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
難易度の指標は、こんな感じです。
D・・・難関大学でも難しい部類の問題。
E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。
したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
北海道大学 理系数学
(試験時間100分、4問)
全体総評・合格ライン
昨年と変化はありません。前半は受験生の苦手とするタイプの問題が並び、完答が難しく、後半はオーソドックスなセットです。後半から手をつけると波にのれたかもしれません。前半で後味の悪さを残すと、時間のなさも加わってくずれそうですね。
試験時間100分に対し、
目標解答時間合計は100分。
適量です。第2問は解法によってはかなり時間を取られるので、30分見ています。逆に数学ⅢCが絡む後半は割と短い時間で解答できます。
■合格ラインですが、
第1問
関数を決定するという、少し論述の難しい問題ですが、そこそこ部分点までは確保出来ると思います。
第2問(キー問題)
合成関数に関する問題です。(2)正確にできないと(3)も落としてしまいますが、(2)は解法次第で計算量が膨れますので、差がでるでしょう。
第3問
題材は2次曲線では、ごく標準的な問題なので、確保したい。
第4問
こちらは落とせません。積分計算も非常に単純なので、しっかり確保。
合格ラインは60~65%ぐらいかと思います。
☆第1問・・・整数、関数(B、25分、Lv.2)
条件を満たす関数をすべて決定する問題。解の条件と、定数項が素数であることから、解はしぼられますが、整数であればよいので、マイナスも入ります。これに気づかないと大きく点数を失うでしょう。また、、ー1、1、pの3解のパターンも見逃しがちです。
答案は少し書きにくいですが、ある程度の部分点はみんな確保していくと思われます。
※KATSUYAの解いた感想
えっと、定数項は解の積やけど、それが素数になるから、、、1とp とその符号入れ替えだけか。ありえるものを慎重に調べ、終了。解答時間10分。
☆第2問・・・関数、微分(合成関数、最大値)(BC、30分、Lv.2)
本セット最難問の問題です。 やることは最大値を出すことだけですが、その最大値がいつになるのかは、aによって変わります。ましてや、2次関数ならともかく、合成により4次関数となっているので、合成関数の性質をうまく使わないと、場合分けと計算量が膨れます。
(2)ですが、f(x)の最大値は 0≦t≦a/4 ですので、1/2 この定義域内に入るかどうかが分かれ目です。まともにやると、g ' (x)=0の解を調べることになりますが、この場合分けは少し完答が難しいですね^^;
※KATSUYAの解いた感想
(2)は、最初まともに微分する。うーん、出来るけどやりたくない場合分け。よく見る合成関数なので、うまく使えないかな・・・と考え、上の分かれ目で場合分けし、終了。解答時間15分。
第3問・・・双曲線、領域内の最大、最小(B、25分、Lv.2)
双曲線を題材にした問題ですが、領域内の最大、最小の標準的な問題です。
最初は、連立して判別式でOKですが、2次の係数がゼロになるときには注意しましょう。なお、領域の境界から2点がのぞかれますが、その2点(a、b)が表すものは、直線に代入すれば漸近線となりますね^^
(2)は領域内の最大、最小として処理するのが一般的な発想です。(15、0)とEの境界線上との距離が最小になるときです。ただ、本問は領域の境界が1つと単純なので、そのまま(1)の条件を(2)の式に代入してもいけますね。
※KATSUYAの解いた感想
標準的問題。(2)は、(15、0)と双曲線上の点か。ん?でもこのまま代入したほうが早いのでは、、、、やっぱり^^; 解答時間12分。
☆第4問・・・微積分総合(不等式、定積分)、大小比較(B、20分、Lv.2)
がっつり数学Ⅲの内容ですが、計算も多くなく、誘導も比較的わかりやすいので、最後まですらすらいったと思います。(1)は確実に定数分離ですね^^
(Principle Piece 数学Ⅰ 2次関数 p.45)
(2)はtanθへの置き換えパターンですね^^ これはさすがに大丈夫でしょう。そしてこれもできれば、(3)は(1)と(2)を利用するだけです。
関数の不等式から定積分の不等式にするときは、≦から「=」を外しますが、その際には、「区間で常に等しいわけではない」ことを一言断っておきましょう。
※KATSUYAの解いた感想
対策
対策やお勧めの問題集は、過去の批評を見てください。北大は旧7帝大の中では標準的な問題の組み合わせになっているものが多いので、量をこなすことを重点的に行いましょう。
>> 2010年の北海道大学(理系)数学
>> 2011年の北海道大学(理系)数学
>> 2012年の北海道大学(理系)数学
>> 2013年の北海道大学(理系)数学
以上です^^ 今年の大学入試数学に関するエントリーは、これにて終了します。
>> 他の大学も見てみる
■関連するPrinciple Piece■
★ 数学Ⅱ 微分 (第2問)
★ 数学Ⅱ 図形と領域 (第3問)
★ 数学ⅢC(原則のみ) (第4問)
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