●2014年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は立命館大学(文系、全学部方式)(2月2日)です。
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
2014年 大学入試数学の評価を書いていきます。
2014大学入試シリーズ第6弾。
私大シリーズ、第6弾。
立命館大学 文系(全学部統一方式)(2月2日)です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、
典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
難易度の指標は、こんな感じです。
D・・・難関大学でも難しい部類の問題。
E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの
標準的な時間です。
したがって、
目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越える
ことも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、
ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
立命館大学 文系(全学部統一、2月2日)
(試験時間80分、3問)
全体総評・合格ライン
明らかに難化です。全体的にかなりの処理量を求められています。最初の確率も場合分けをうまくやらないとしんどく、第3問は誘導はあるものの、こちらも記述量は多く、時間内に終わらせることは至難の業です。第2問が唯一、算数レベルで解ける問題ですが、文章が長く、無駄に計算も多いです。
文字計算を含めて、計算力が勝負だっと言えます。試験時間80分に対し、
目標解答時間合計は95分。 昨年は81分
第1問[1]の最後(明らかに本セット最難問)をさっと捨ててしまえば、昨年ぐらいです。最初の小問ということもあり、捨てれたかどうか。。。
■合格ラインですが、
第1問[1]は最後以外をなんとか確保。最後は捨ててよし。でしょう。
第2問、第3問は下手すると合わせて1完とれません。手をつけるなら算数で済む第2問の文章をきちっとよみ、時間を注ぐべきだったでしょう。
第3問は(1)、(2)ぐらいまでなんとか確保したいですね。
総合して、55~60%ぐらいがボーダーではないでしょうか。
第1問(1)・・・確率、12面体サイコロ(BC、20分、Lv.2)
穴埋め形式であっても、最後はかなり厳しい確率の問題です。最初の3つはどうってことないとは思いますが、「ウ」のときだけ2つしか投げないなど、随所にひっかけがあります。
最後は、要は3つの目の積が平方数となる確率ですが、地道に場合分けを行う以外に、方法はないでしょう。理系でもかなり厳しいですね。。。
第1問(2)・・・数列、漸化式(AB、15分、Lv.2)
典型的な漸化式の問題ですが、逆に誘導がジャマ。階差数列から求めさせる方法をとっています。誘導がなければ、こちらの解き方の方がラクでしょう。
(Principle Piece 数学B 数列 pp.35~36)
n乗なのか(n+1)乗なのかもよく見ておかないと、間違えます。少し意地悪な誘導ですね。
☆第1問(3)・・・微分、3次関数、対称式(B、12分、Lv.1)
直方体が題材になっていますが、要はx+y+z、xy+yz+zxが分かっているときに、xyzの最大値を求めなさい、という問題です。
対称式ですから、解と係数の関係をつかって、X^3-15X^2+63X-k=0 が重解を含めて解を持つ条件(解の範囲は実は問題文に与えられています)として求めてもOKですが、今回はそういう誘導ではないようです。
最初の2式から x+z と yz を x で表せ、という流れですね^^
※KATSUYAの解いた感想
(1) 最後はきついな^^; かなり地道に数えて、なんとか終了。(2)、(3)は典型的な問題なので、誘導に乗って終了。解答時間計25分((1)番に13分かかってます)
第2問・・・不等式(AB、15分、Lv.1)
難易度自体は高くなく、やることも算数に近いので、中学受験生でも解けそうですが、文章が長いです^^; 文系だからこれぐらい読め、ということでしょうか。
太陽光発電を設置したときに、どのぐらいの期間で元がとれるか、という題材です。時世を反映していますね。
最初の文章の定義をよく読んで、右3列をさらっと埋められるかどうか。これが埋められれば、なんとか最後まで行けたと思いますが、逆に久しぶりの(?)算数の計算ばかりで慣れてなかったかもしれません。
※なお、太陽光発電は自分で発電した分を全部消費しなかった場合、売ることができます。問題文にあるとおり、現在は政府が定めた固定価格買取制度により、高額で買い取ってもらえます。環境対策の一環で、エコポイントと一緒ですね^^
太陽光発電の問題か。私は大学時代専門分野だったこともあり、ほぼ文章は読まずに解答。計算は算数(笑) 解答時間6分。
☆第3問・・・三角関数、ヘロンの公式、面積の最大値(B、25分、Lv.2)
内接円の半径を利用して、ヘロンの公式の証明を行おうというものです。誘導がきちんとついているので、順番に進めば最後まで行けると思いますが、処理量が多く、タイムアウトになった人もいるかもしれません。
まず(1)については、円外から円に引いた接線の長さが等しいことを使っていいかどうか微妙ですが、教科書にきちんと載っていますから、いいでしょう。全体の流れからしても、ここはメインではありません。「空気を読む」ですね。
(2)はもちろんこれですね^^
(Principle Piece 数学A 平面図形 )
(3)は三角関数。有名な式で、証明自体は何度も過去にでています。α、β、γにある制限はたして180°であることだけですから、これさえ用いれば出来るはずですね。
(4)がポイント。S=rs はいいでしょうが、問題は後半。ヘロンの証明をこれで行おうというものです。 tanβ、tanγも全て表して、(3)の式に代入するとrが表せますので、これを代入するとできます。
新課程の人は、複素数平面を用いるともっと鮮やかにできます^^
(5)は感覚的にもわかるとは思いますが、たしかに(4)によってきっちり二等辺のときだとわかるわけですね。
※KATSUYAの解いた感想
ヘロンの証明か。複素数平面でやりたいぞ(笑) 途中tanの式が出てくるのも、複素数のときと変わらないので、なっとく。流れを知っているとやはりラクだが、初見では厳しいか。解答時間11分。
対策
問題の聞かれ方は、やはり立命館だけあって捻りがありますので、形式などについては、他学部のものも含め、過去問で演習するのがいいでしょう。また、今回の確率のような化物を見抜いて捨てる練習も必要ですね。
必要とされている技術は、いたって典型的な解き方ばかりで、青チャートのコンパス4レベルまできちんと演習しておけば、余裕で解答出来るものばかりです。
青チャートで繰り返し演習(最低3巡)し、パターンを理解 ⇒ 過去問をときながら、問題文に慣れて「何を使えばいいのか」をすぐに思いつく練習する
これでOKでしょう^^
以上です^^ 次回は、立命館大学(全学部方式理系、2月2日分)です。
■他年度、他の大学の入試数学■
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立命館大学(文系)| 2013年度大学入試数学
■関連するPrinciple Piece■
★ 数学A 集合と場合の数
★ 数学A 確率
★ 数学B 数列
★ 数学Ⅱ 微分 (以上、第1問)
★ 数学Ⅱ 三角関数
★ 数学A 平面図形 (以上、第1問)
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